進路指導の先生が指導される時代
知人は50代の優秀な翻訳家だ。海外の特許情報を翻訳していた。翻訳業は言語センスが求められるから、地位は安泰だねとうらやんでいた。
ところが、ここにきて仕事を解除された。自動翻訳の性能が向上しているので、翻訳を人に頼まなくてもよくなったのだ。
そういえば私は、自動車損害保険はネットで契約している。代理店の営業マンに見積しなくても、ネットで最適な契約ができる。スーパーでも支払いが自動精算機に変わっているし、コンビニでも無人レジが増えた。キャッシュレス決済もどんどん拡大し、人が不要になっている。
技術面でも栄枯盛衰の間隔が短くなり、昔は花形だった家電会社も、いまやパナソニックでさえ苦しんでいる。あのマスコミの覇者である電通でさえ赤字決算となり、ネット時代の波にはあらがえない。
こうした変化を受けて、学校の進路指導はちゃんと機能しているだろうか。
翻訳家を目指して外国語学部に進学しても未来は閉ざされるし、量販店の採用数は減るから就活先を変えなければならない。昔ながらの進路指導ではまったく役に立たない。
進路指導の教師は、時代感覚を研ぎ澄まし、教え子につぶしのきく進路を提示してあげてほしい。
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