「野球のまち」は原点を忘れるな

徳島新聞に阿南市で始まった「女子野球」の記事が掲載されていた。①阿南市が女子中学生を集めてチームを作る。②中学を卒業しても野球が続けられるように阿南光高校に女子硬式野球部を作る、というものだった。

たしかに阿南市は「野球のまち」を掲げ、全国から草野球チームを招いて試合を行い、宿泊や交流会、野球姿の竹人形を土産品として提供するなど、町おこしの経済効果で大成功を収めた。また、60歳以上のチアーチーム「ABO60」を結成し、応援に華を添え元気な地域社会を演出するなど、「まちおこし」の歯車がかみ合っていた。

しかし、今話題の「女子野球」は教育の範囲なのではないか。また、競技人口も少なく、観戦や経済効果は期待できない。それでも、「野球のまち」だから市の取り組みとして許されるというのは、いかがなものか。スタートにおいては「野球のまち」として推進すべきかどうか、事業仕分けすべきではないだろうか。

全国には野球の聖地が3か所あるという。高校野球の聖地は「甲子園球場」。大学野球の聖地は「神宮球場」。プロ野球と社会人野球の聖地は「東京ドーム」。そして、4番目の聖地が阿南であり、それは「草野球の聖地」として名乗りを上げているそうだ。今こそ「野球のまち」の原点に立ち返る必要があろう。

栗本、敬浩。

徳島県阿南市でコピーライター&キャスターとして活動する栗本敬浩のサイト。

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