四国という離島生活。
長野県塩尻市にある中山道の宿場町「奈良井宿」。
ご覧の写真のように険しい木曽の山なみが
迫っているにもかかわらず、
古い町並みが続いています。
山間部で限られた人口なのに、店あり、宿あり、屋敷がある。
どうしてこんなに開けているのでしょうか。
奈良井宿は中山道の江戸からも京都からも
ちょうど真ん中に位置する宿場町です。
江戸時代は街道を行き交う旅人で賑わったそうです。
街道の宿場町だから交流人口が多いのですね。
しかも交易商人が行き来するから、
落とすお金もキップがいいのですね。
それに対して、四国はどうでしょうか?
四国は本州の幹線から離れて人口交流がない‼️
あるのは88ヵ所巡礼くらいです。
この細い糸が四国の交流人口を支えている。
逆に言えば四国はセブンイレブンの上陸が
日本で最も遅かったことに象徴されるように、
西側消費文化の幹線からも離れているといえます。
これは今までなら「時代遅れ」と言われましたが、
時代のベクトルがリセットへと逆転した今、
地域が生き残る最先端が四国にあると考えさせられます。
では、四国という「離島」で生活することの
メリットはどこにあるのでしょうか。
ぼくらの時代、戦後経済成長の時代は、
西側消費文化を求めて都市化することがカッコよかった。
物質的にも豊かさが正義だった。
その70年におよぶ成功体験が刻み込まれている。
しかし、いま、世界はものすごい逆回転の時代に突入した。
世界同時のコロナ自粛。
ウクライナでの軍事衝突はNATO諸国や中東へ飛び火しそうだ。
経済制裁からくる資源輸出の停止と金利上昇、進むインフレ。
サプライチェーンの停止がもたらす産業停止。
異常気象や食糧危機。
一触即発の世界金融危機。
国内を見れば、参院選から改憲になだれ込む異様な気配。
これらを総称して「グレートリセット」と呼びます。
そして、これはもう陰謀論ではありません。
今年1月18日、オンラインでのWEF会議(ダボス会議)に
参加した岸田首相は
「グレートリセット」ありきの発言をしました。
「グレートリセット」とは何でしょうか?
平たく言うと「地球を洗濯機に入れてかきまぜる」ことです。
リセットの嵐は世界中を逆転させ、
貧困・飢餓へと突き落とすでしょう。
その前触れとして世界の穀物取引市場は
先物価格が2倍3倍どんどん上がっています。
ここで予想できることは、
基幹産業のサプライチェーンが停止すると、
人口交流の幹線も機能停止するということです。
いま世界の資源貿易も機能停止していますから
みなさんもだいたい予想がつくと思います。
そうすると、交易ではない生活が見直されるわけです。
地方のコンパクトな生活圏が生きるための命綱となる。
イメージとしては四国という「離島」が
「貿易鎖国をした」と考えてみたらいいのです。
では、四国という生活圏で、
コンパクトに経済循環ができるかどうか。
石油電気などインフラエネルギーさえ供給不安になったら、
地域社会の資源でどう回せるか。
例えば阿南市なら竹林が豊富で、
竹材や竹炭の燃料化など
かなり自立能力が高いことが伺えます。
もともと本四連絡橋が出来るまでは、
四国という「離島」が生活圏内だったことを考えれば
四国の自立性は高いと言えるでしょう。
また四国にはお接待文化も残っており、
「グレートリセット」のさ中においても、
住民助け合いの精神は受け継がれていくでしょう。
そこがもしかしたら四国の最先端の可能性かも知れません。
新88ヵ所物語を紡いでいくことが必要なのです。
そのためには地域での食糧安全保障の確保が急務かと思います。
具体的には阿南市の某法人が計画している
家庭菜園事業の普及などに注目しています。
地域での食糧自給率を高めておけば
世界から輸入食糧が消えても、
餓死することはありません。
また、地産地消の食糧流通の仕組みづくりにおいては、
行政の指揮や農事組織などの合意協力も大事になります。
よく、田舎道を走ると無人店舗があって
農産物直売をやっていますが、
イメージとしてはそんな形での地産地消も
考えられます。
今まで誰もが経験したことのない時代が
もう、始まっています。
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